
ごきげんよう、チリですわ。
うずらちゃんが幻の古酒を探しに、兄様とクゾッツへ行ってしまっている間、お店はピヨさんとクマさんがお手伝いに来てくださっていましたの。
お二人とも接客がお上手で、クマさんはお料理のお手伝いもしてくださったり、ピヨさんは意外にもお酒に詳しくて、とても助かりましたわ。
以前からたまにお見えになっていた、ご年配のエルヴァーンの男性のお客様は、クマさんのことを孫のようだとおっしゃって、連日お店に足を運んでくださっておりました。
クマさんはミスラですのに、孫とはどういうことでしょう?
それと、女性のお客様が増えたようにも思えます。
ピヨさんはとても人当たりの良い方ですから、そのせいかもしれませんわ。
うずらちゃんファンのお客様は、うずらちゃんがいつ戻って来るのかと残念がっていらっしゃいましたけど。
ピヨさんとクマさんには、これからもたまにお店のお手伝いをお願いしてみてはどうかしら。
それから、黒糖さんがお客様でいらしてくれたのです。
きっと、心配で様子を見に来てくださったのだと思いますわ。
その時に、たまたまいらっしゃっていたお客様とお知り合いだったようで、十数年ぶりの再会だとおっしゃっていましたの。
そのお客様はタルタルでしたので、私にはお年がよくわかりませんでしたが、所々に聞こえてくるお話から、娘さんが冒険者をされているようでしたわ。
黒糖さんはその方を、「オットー」 とお呼びになっていらっしゃいました。
そのオットーと呼ばれたタルタルの方ですが、実はお店が始まる少し前にお見かけしていたのです。
場所は、港の競売所前でした。
私はうずらちゃんに頼まれていたものを探しに行ったのですが、その日は出品されておりませんでしたの。
モグハへ戻ろうとした時、オットー様がタルタルの男性にアイテムを手渡しておりました。
その方は緑色のタルタル装備を着ていらして、まだお年がお若いようで、オットー様に言われるままに、楽譜やポーションを抱えきれないほど受け取って、困った顔をしていらっしゃったのです。

渡された楽譜には持っているものもあったようで、そう言うとオットー様はいくつあっても困らないとおっしゃり、若いタルタルさんがポーションはいらないと言うと、オットー様はこれは天の塔の聖水から作られた希少なポーションだとおっしゃり・・・。
そうしてオットー様は、両手が塞がっている若いタルタルさんのカバンから勝手にお金を取って、これでは足りないからとクリスタルや何かの毛皮や鉱石までも取っていました。
オットー様は「またヨロシク」 とおっしゃっていたので、もしかしたら若いタルタルさんはカモにされてしまっているのかもしれませんね。
お二人の間で商談が成立してしまっているので、私が口を挟んでいいものかと迷っているうちに、お二人はそれぞれの方向へ歩いて行ってしまったのです。
そしてお店で再会された黒糖さんも、「お主はまた、セコくて悪どい商売をしておるんじゃなかろうな?」 と口にされていたので、やっぱり若いタルタルさんは被害に遭っていたのだと、私は自分の勇気のなさを反省いたしました。
それにしても、オットー様は全く悪びれたご様子も見せず、黒糖さんに宝の地図を売りつけようとなさっておりました。
幻の結晶と呼ばれている宝珠が、北の地にある池に沈んでいるのだとか。
それはクリスタル戦争以前のもので、彼の地に迷い込んでしまった瀕死のタルタルが、敵に奪われないために池に沈めたものだとおっしゃるのです。
ピヨさんは指を舐める仕草をした後、指で片眉をなぞって笑っていました。
もちろん黒糖さんはお断りしていたようです。
お店を閉めた後にピヨさんがポツリとこんなことをおっしゃっていましたの。
「アネキが探しに行ってる幻の古酒っていうのも、案外あのお客が口から出まかせで言ったもんだったりしてね」
それから数日後、うずらちゃんがクゾッツから戻ってまいりました。
ラバオでモモさんや、クルクさんとバルファルさんとサンラーさんに会ったようで、みんなで宝探しをしたそうです。
ですが残念なことに、幻の古酒は見つけることが出来なかったそうです。
なんでも、ラバオで幻の宝の地図というのを買ったそうで・・・。
こ、このことは、ピヨさんには黙っていようと思います。
何はともあれ、うずらちゃんがケガもなく無事に帰って来てくれたことが、私には嬉しいことですわ。
いつも遊びに来てくれてありがちょん(・▽・)
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みやぴん オトウちゃんww外道だwwww
というわけでクルクたんこんにちは('-'*)
カモにされるヨックくんついに出てきましたね〜。
でも色々トロそうなのに(失礼)どうやってカモにされるほどお金貯めてるんだろう?・・・と思ってたら現物徴収www さすがです。
そして、コクトーさんとオットーさんが昔馴染みって、こう名前で並べてみると19世紀ヨーロッパあたりのギムナジウムの同窓生みたいでなんだか格調高くて素敵です。
幻の古酒のウワサにもこんな背景があった(?)のですね〜。
前回コメントしそびれてしまったのですが、
砂地を走るチョコボの乗り心地とか、呪符にクリスタル巻いて投げるとことか、クルクたんの小説には、ヴァナ内の何気ない事象に「ああ!きっとそうそう!」というリアルな感触を与えてくれるような描写が色々あって大好きです(*゚∀゚)
Re: みやぴんさん
クルク お師匠、こんにちは(・▽・)ノ
インチキ商会のオトウちゃんとカモられるヨッくんは、ずっと書きたかったのですw
ヨッくんは要領悪くて騙されやすくていつも損してて、でも自分ではそれに気づいていなかったりするから、幸せっちゃ幸せな子ですかねww
ヨッくんから奪ったアイテムは、多分ちょっと手を加えたインチキ商品にして、きっとまたヨッくんに売りつけるんだと思います★
コクトーとオットーで、19世紀ヨーロッパのギムナジウム!
ふんわりした白いシャツに、赤くて細いリボンタイで、膝上くらいの半ズボンっすか!!
コクトーは秀才だけど家があんまり裕福じゃないんだけど、下級生たちの面倒見が良くて慕われてるの。
オットーは成金の家の子で、先生とかには良い子ちゃんだけど、実は不良仲間とタバコ吸ってたりするの。
ありがち設定ww
ヴァナのフィールドって、サルタバルタの崖みたいな、こんなトコから飛び降りたら死ぬでしょってとこから普通に飛び降りられるのに、このくらいなら降りられるよって段差も降りれなかったりしますよね~。
そういう時って、出来る理由と出来ない理由を考えちゃったりするのですw
お師匠の「石碑のクエ」のマンガを見て思い出したんですが、セルビナの粘土で写した後、うっかり転んだり座ったりして、せっかく写した粘土が潰れちゃったりしないのかなぁ?とか、そもそもあんな大きな石碑を写す粘土ってどれだけ大きいんだろう?とか考えてましたねwww
そういう「考えちゃいけないこと」を考えて、自分でつじつま合わせを考えたりするのも好きだったりしますw
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